置き場

好き勝手に吐き出した感想を置く場所

ピオフィオーレの晩鐘

ダンテ→ニコラ→楊→オルロック→ギルバート→隠し→大団円
※かなりネタバレ含みます

LIKE:ダンテ、題材・キャラ・音楽など全般




1925年の南イタリアが舞台でマフィア物、キリスト教的モチーフを題材とした作品。
発表当時から気になり楽しみ、でも乙女ゲーとして上手く落とし込むのは難しそうな題材だし、キャラ達がどれだけマフィアしてるのか、ファンタジー要素もどんな感じなのか発売前は不安の方が大きかった。
でも凄く面白かったです。個人的に今までやったオトメイト作品の中で上位1〜2と言っていいくらいはまりました。プロローグからかっこいい。特に無音で出るタイトルロゴがすっごく好きです。
久しぶりに夢中にやったしフルコンするのが寂しいなと思いました。基本的にFDいらない派ですが、FDでまたこの世界とキャラ達を見たいです。switchで出るならswitch買うよ!!とりあえずサントラ買います。

でも、万人受けするのかと言われたら分からない。
人を選びそうだなと思った点は


・気持ちいいほどあっさり殺す、殺される
・その時攻略してないキャラの生存率が低い
・そこまで激しい描写ではないが射殺/拷問/薬物など一通りある(主人公に対する拷問はない)
・ダンテとニコラの家族愛、特にニコラ


ダンテとニコラの身内に対する強い愛情はファルツォーネという一族が抱えるあれこれに加えて、マフィア特有の文化・環境から来るものだなという感じです。
個人的にこれを腐向けと言ったら、『ゴッドファーザー』や『インファナル・アフェア』といった一般の有名作品は全部BL扱いになるレベルだと思う。
でも、苦手な人は苦手だと思います。

これはギルバートが率いるヴィスコンティもそうですが、彼らは絶対にファミリーを裏切らないし、ファミリーを殺した者・誇りを汚した者を許さない。必ず報復する。殺し殺される犯罪者だが『名誉ある男』としての誇りがある。
老鼠はチャイニーズマフィアなので文化が違う。他の2組織みたいにファミリーとかそういったこだわりがないので、仲間内の関係も通じてる部分は通じてるけどあっさりしてる。
ブルローネマフィアの不文律を守る気もあまりない。

ダンテ、楊、ギル、ニコラに共通するのは自分達は犯罪者だ、いつか誰かに殺されるだろうが自分で選んだ道だから後悔はない。生き方を変える気もない。これが自分達のやり方だという姿勢を貫いていること。
それぞれ内側に抱えたものはあるけど、この姿勢は全ルート通して変わらない。
オルロックはマフィアではないので考え方が違いますが、自分の生き方に後悔はないし、誰かを殺したら自分も殺されるという意識がある。
それに対し主人公のリリィは表の世界の人間で一般的な感覚の持ち主。隠しルートでは完全に聖女化するけど、基本的に状況をよく見て発言するタイプで「私はこう思う」と自分の意見を口にする。

リリィも攻略対象もお互いの意見を尊重しつつ違いは違いとして受け止める感じに近い。感情に流されたり激情に駆られたりは当然あるけど、ある意味、他人の意見と自分の意見を割り切って考える人達。
綺麗事でも斜に構えた発言でも、他人に対して自分の感覚は絶対に正しいんだと押し付けるタイプではない。


システム面はアイキャッチなし、好感度は百合、キャラ別のサブパラメーターは血痕。
好感度が上がれば百合が色付く。でも百合に変化なしの場合もある。
基本的に血痕が増えればBAD行き、でも好感度が高くて血痕ゼロの状態でもひとつ選択肢を間違えたらBADルートに行くこともある。
MSシステムに関しては慣れたら問題なかったけど、既読部分で新たに追加された時がちょっとめんどくさかった。既読スキップだと選択する間もなく飛ぶから、ログから巻き戻す必要がある。
あと、特定のMSを見ないことでBESTに行くルートがある。

1周目から攻略出来るのはダンテとニコラのみ。
ギルは他4人を全員クリアすると解放される。大団円ルートはギル個別から分岐、隠しキャラは大団円ルートから分岐。






◇ダンテ・ファルツォーネ
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序盤は中立地帯である教会への襲撃、連続誘拐事件に端を発した人身売買とファルツォーネの支配地域であるファルチェ地区での薬物汚染。その裏には〜という流れ。
物語の核心部分がほぼ明かされるルートですが、最初の方に攻略した方がいいかもしれません。


ルート序盤のあれ、シーツを破いた時から絶対来るだろ、本気で怒鳴るのもあのスチルも教会では保護した子を〜→木登りぐらいする→おてんば!も、お約束な展開を王道ど真ん中に突き進むエンタメ最高だった。
カルロが執務室に迷い込む場面はカルロに対する声にはあーーとなって、何回か聞き直しました。MSと合わせて見たらダンテはこんな人だよというのが分かる。


ダンテは律儀、本質的に坊ちゃんだからマフィアのカポとしては甘い。でも普通に拷問するしプレゼント贈るし一般人とは根本的に違う。
カポとしての顔、等身大の弱さ、リリィに見せる顔と色々あるけどキャラの根幹部分が確立されているというか、多少頭が硬いところ以外は何でそんな行動を取るの?というブレをキャラ=ダンテに対してほぼ感じないシナリオだった。


リリィもマフィアとしてのスタンス、表の人間とは住む世界が違うという姿勢を取るダンテに対し、賛同出来ない意見には「賛同出来ない」と意思表示をして、理由も口にしたうえで建設的な方に話を持っていく。マフィアとしてのスタンスは尊重するし理解する。個人として付き合えば優しい存在でもマフィアは犯罪者であり犯罪組織、でもあなた達のおかげで日常が保たれているのは事実だと言う。
それに対してダンテも理解する。人として嫌うのは当然だとかお前はそれでいいというスタンスを貫いてるのがいいし、そうやって尊重しつつお互いに全肯定しないところがいいなと思いました。


BESTのエミリオの銀と金の〜という台詞が好きです。
終盤の展開はGOODの方が面白かった。
ダンテとリリィが主人公の物語、そのベストエンドはやっぱBESTだと思うけどGOODもBESTみたいだった。エミリオの「ジョーカーを〜」には同意しかない。
ニコラに関しては中庭と隠れ家とカジノ前が特に好きです。


BADはダンテと楊が同盟を結ぶ珍しい展開。老鼠が他2組織とサシで手を組むという意味でも珍しい。
やっぱ殺そうと思ったのにお前は女連れだから動きにくいだろ、俺が先行するから援護しろと言う楊さん。暗い結末だけど「どうにも俺とは合わない」は笑った。
このルートのニコラには少し狂気を感じた。ギルはほとんど事故。

オルロックBAD、ニコラBADと対比して見たら皮肉な結末だった。


オルロック√のダンテは 使命に背く。近しい人を失うたびに冷酷なカポとして完成されていく。
アルカでの襲撃は教会から要請されたという理由がある。その後の展開を見てもあれは暴挙ではなく正当な行動だったと受け止められている。
ダンテは焦ったり感情的になったり未熟な面を見せていたのに、ある地点から無機質に己を律し始める。結局BESTでは堕ちきれなかったけど、ロズベルグを殺す前後が最高にきた。「聖職者は高潔でなければならないからな」とかこのシチュエーションでこの台詞でこの立ち絵、こんなクズ〜「そしてお前は、死ね」最高。そしてここまでやったのに冷酷な方に振り切れないところが最高。
ダンテは自分の容姿が他人に与える印象を分かってないし闇堕ち後も無頓着だと思う。
でもBADの「美しい顔だけど恐怖の象徴でしかない」は、あんな状況に置かれているリリィの目から見ても「美しい顔」と思わせるところが冷酷なカポとしての完成形という感じで好きです。背後から耳元で囁くところはスチルくれ。
このダンテとニコラBADのニコラは対比?ダンテはリリィに対するまっとうな愛情は感じられないけどニコラとダンテの立場が同じ。


オルロックGOODの処刑宣告するところも、アドリア海を臨む丘の上ではなく森に猊下を拉致して連れて来たのも、ロズベルグ卿は〜という言い回しも宣告した内容も撃つ直前に一言吐き捨てるのも本当にクラシック。だけどそれが似合う。最高に合う。
楊√で楊の私室で待ち伏せた時(優雅に足組んで椅子に座って会話するところ)や、それこそオルロック√アルカ襲撃の夕暮れ時という時間帯、影→リリィ視点でカメラが動いてダンテの姿が現れるという演出の王道感もすごい。


オルロック√のダンテ最高と言った後に反対の感想になりますが、ダンテは甘っちょろさや自分の感情を殺さず、それでもカポとして成熟出来たら厳格で冷酷だが懐が広いカポになるんじゃないかと思います。
プロローグで言及されていたブルローネ中を巻き込んだ血の粛清については特になし。





◇二コラ・フランチェスカ
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公式で息をするように嘘をつくと書かれているキャラ。
フルコンして後から思ったのは、ニコラにとって大切なものは何かを考えたら、それ以外のものは嘘か真実かなんてどうでもいいんじゃないかなと。
たぶん登場人物のなかでギルに次いで社交的なタイプ。


ニコラ√の犯人に関しては話も道義も通じない。ニコラはとばっちりだと思ったけど、大団円まで見たら計画通りという感じ。
ギル、ダンテ、楊、ニコラがカジノの前で処遇を話すところはマーフィーアーー!!楊さんが普通にボスやってると思ったらやっぱり楊さんだった。裏切らない安心感。
ディレットーレはこの人やばいという感じがとてもいいです。


ダンテ√で露骨だった二コラのあれこれはほぼ明らかになる。イタリア人が相撲を知ってるのかなと思った。
ニコラは 現実にあるかどうかも分からない伝承に縛られて生きることは愚かだと思っている。ダンテがそんなものに縛られて自由に生きられないことに怒りを覚えている。
ファルツォーネとブルローネの数千年に渡る関係と、ファルツォーネがブルローネにもたらした恩恵についてダンテとニコラは知っている。
ニコラがダンテだけは絶対に生かそうとした理由は唯一の家族であるダンテが大事だから、幼い頃から呪縛を背負って生きてきたダンテに自由に生きて欲しかったからという兄としての感情と、ダンテを自由にするにはファルツォーネにまつわる因習を壊さなければならない→その過程でブルローネ市民が豊かさを失おうがそれは必要な犠牲だ、むしろ当然の犠牲であり真実を知らず胡座をかいて生きてきたことを思い知ればいい、ぐらいの怒りをダンテGOODと合わせて見たら感じました。


二コラはダンテ√で「血の繋がりがない人間は裏切る」と言っていた。でも特殊な一族ゆえにニコラもダンテも家族関係は微妙だった。
ニコラはファミリーの為に生きてきたしファミリーの為なら非情になれた。だけどリリィを好きになったことで、それまでなによりも最優先にしていたものが揺らぐ。直球で言うと、ファミリー(ダンテ)よりも大事なものが出来たことにニコラ本人も驚く。


ニコラがベアトリーチェについて話す場面にて、話を聞いたリリィはダンテとニコラの境遇を思って確か涙ぐむ。で、リリィの反応を見たニコラは「ありがとう」と言う。リリィは一瞬意味が分からない。ニコラはそんなリリィに「ダンテの悲しみを想ってくれた。それが僕には嬉しいんだよ」と答える。
文字通りの意味と、好きな相手=リリィが大切な相手=ダンテの悲しみを自分と同じように想ってくれたから嬉しいという意味と、両方あるのかなと思ったけど、どちらにせよ「彼女はダンテの悲しみを想ってくれた」から嬉しい。
でもリリィは幼い頃から重荷を背負って生きてきたダンテと、なによりそんなダンテをそばで見守り支え続けてきたニコラの心情を思った。でもニコラの中では自分のことは入ってない。
たぶん二コラのこういう一面はBEST後でも変わらないんだろうなと思う。GOODは徐々に変わっていく気がする。
GOODの方が個別ルートのテーマである『救済』に見えた。

BADは冒頭から闇。
一番の危険人物は楊ではなく冷酷に覚醒したファルツォーネな気がする。何気に服のバリエーションが豊富なニコラさん。


ダンテ√でも思ったけど ダンテを思うニコラの行動がダンテを窮地に陥らせ、ダンテの身を危うくさせているのが皮肉だし、GOODでは誰よりも救いたかったダンテから自由を与えられて自由になる。そこで初めて自分も血に縛られていたことに気付く。
BESTは銃撃戦中に背中を押すダンテかっこよすぎ〜とにかく台詞がかっこいい。基本的にどのキャラも格言めいた言葉を口にしたり台詞がかっこいい。
ダンテは執務室で話す場面でも宿命を手放しはしない、俺は死ぬまでファルツォーネの男だとかかっこいい台詞を連発してた。
GOODのギルの台詞もかっこよすぎる。シブい。


ニコラはリリィと結ばれたことで変わったけど右腕としての生き方は変わらない。マフィアとして生きてきたとあれだけ言っていた男が、愛する女が出来て一気に腑抜けになる・プレイヤーから見てあっさり信念を曲げるパターンじゃないのがかなりよかったです。
攻略対象もヒロインも自分の信念を曲げないし、流されないところが好きです。





◇楊
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命あっての物種を体現している人。
「どちらがお前の好みだ?」とか「俺はこう見えて飽きやすい」とかルート序盤から面白い発言を連発する。だけど「俺のことが気に食わなくても食事は欠かすな、ここから逃げるなら尚のこと食べられる時に食べておけ」と本気で諭される。
さくさく殺し合ったり、飛んでるのに落ちたり殺したり、裏社会のボスの女になるルート。
「お前達には信じられんかもしれんがあの女に一目惚れした」→無言で何言ってんだこいつという反応をするダンテとギル→そんな二人の反応を愉しむ楊、みたいな心温まる場面も見られる。


意外と乙女ゲー的に王道だったような気がする。熊猫の存在感。
人は死ぬし、大筋はドラッグと抗争と粛清と抗争だったけど楊がリリィに興味を持ち始める過程とかリリィだけだと自覚する前後の行動とか乙女ゲーだった。
順調に進んでいても一回NOと言わないだけでロミジュリになる。NOと言うことで楊の純情を思い知るパターンもある。
SSのとある言葉がとても面白いです。楊さん面白い。


リリィは一般の女性達を巻き込んだファルツォーネとヴィスコンティのことは信じられない、でも楊のことは信じられる、楊は虚飾でごまかす貴方達と違って裏表がないからと言った。
個人的にここら辺のリリィの言動は分からない。必要悪や清濁併せ呑むとは違うように見えた。
敵である他2組織が信じられないのは分かる。でもあのような犠牲のうえに楊とのハッピーな生活が成り立ってることを分かってるのかなと思った。リリィも女性達を食い物にして金を得ている側にいる。
楊のことが好きだから信じると言われた方がはるかに納得がいく。


BESTは途中までエレナが心配、終盤はニコラがやばいことにならないか心配したらやっぱりなった。それとギル……なんか話の流れで吹っ飛んだ感あるけど、一般人を誘拐して人身売買に手を染めたり、策謀があったとはいえ自分達のシマを潰しかぬないドラッグをばら撒く組織が生き残るという最悪のパターン。


GOODはエレナがきつい。
リーにはエレナを救う気なんかなかったと思う。リーは楊や双子と同じくその時やりたいようにやってるだけで、最初から善悪の世界にいない。エレナが救われたと解釈しただけでリーの行動には善も悪もない。
リリィと楊、リリィと双子みたいに関係を築いていけるパターンもあるけど、エレナもそのパターンに当てはまったかどうかは分からない。エレナにとって唯一の救いがリーで、リーが与えてくれたものだったという状況は救いがない。
ギルの行動は相手に対する敬意によって変わる。割り切って卑怯な手を使う・使わないの線引きがある。


BADは恋に落ちる。敵に回すと厄介なファルツォーネが見られたり、楊の行動が期待通りの刹那主義と快楽主義だったり、最後の最後までこういう話が見たかったんだよという展開でかなり面白かったです。楊に求めていたものがまさにこれだったのでテンション上がりました。


どのルートでも、楊の哄笑が出ると始まったなと思います。
ギル√と大団円√でもジョーカー的な立ち位置は変わらず。でも普通に会合に出席して、普通に老鼠のメンバーで乗り込んで、普通にダンテやギルと皮肉をかわしながら修羅場をくぐり抜ける姿に謎の感動があった。切れたナイフじゃない。


大団円√でリーが当たり前のようにNo.2をやってるのも、ギル√にて、そのまま突っ込んでいたら死んでいた状況で楊がリーを本気で止めるのもアットホーム。楊√の楊ならリーが死のうが生きようがどうでもいいだろうし、リーは表面上は従うけど中身はあれ。
リーが滑らかに敬語を使う時と、敬語だけどぞんざいな言い方が混ざる時の違い。
ニコラとの嫌味の応酬は楽しそうでよかった。
あと「この教会の頭は誰だ」は?!?となった。
シスター・ソフィアとの問答面白かったです。シスター・ソフィア強い。
大団円後の状況は楊にとってはたぶん一番楽しい。限定版の小冊子を読むと本当にこの人ブルローネマフィアのことが好きだよな〜遊び相手として最適なんだろうな〜。
思わぬきっかけで組織としてまとまりだした老鼠の今後が気になる。





◇オルロック
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苦難。
罪と罰
個別ルート序盤は白々しい楊さんと老鼠の皆さん、途中からダンテ怒りのデスロードで他組織も参戦、ゲスい猊下もついに登場。最強キャラエミリオも登場。
楊とリーが普通に首領とNo.2で感動しました。オルロックとリリィを丸め込む時やスラムでのチームプレーにテンション上がった。お菓子をねだる双子とドケチなリーも好きです。


リリィが理性的なルート。猊下に洗脳状態なオルロックを諭して導く。でも殺されるだろうなという選択肢を選んだらさくさく殺される。
オルロックが素直すぎるほど素直に楊に丸め込まれ、中盤ではその役割がロズベルグに移る。愛情はあったと匂わされても、都合のいいように洗脳して仕立て上げて駒として使いまくってる時点でゲスい。
基本的に心が折れたりオルロックとリリィが追い詰められるさまを見ることになるルート。
特にBADはピオフィの中で一番絶望的な終わり方だと思います。
そういえばオルロックGOODと楊GOODはエンドロールで流れる曲が『Fault』。


このルートではダンテの動きも主軸のひとつになる。
使命と流儀にこだわるダンテがこのルートのGOODで生き残ってるのが面白いし、BADの完全に闇堕ちして冷酷無比になったダンテも最高だったけど、ギルを裏切ったと見せかけて助ける、だけどロズベルグは殺した後にさらに頭を踏みつける、おまけにオルロックとリリィに猶予をやって一対一で決着をつけるという矛盾、死者を冒涜しておきながらそれでも最後まで狂えなかったBESTが一番印象に残りました。
MSのあれ、ニコラがどんな意味を込めて言ったのか、ダンテにその意味が正しく伝わったのか、その後のダンテの行動を見たら『ファルツォーネのカポ』はどう生きれば正しい生き方になるのか。


オルロックは神なんかいない!間違いだった!と、あのタイミングであそこまで振り切れるとは思いませんでした。あの場面、「あなたの手は綺麗よ」を選べない。
BEST以外は(一部はBESTでも)お前は俺と同じだとか、お前らに幸福はない、行き着く先は地獄だとか言われるけど、オルロックは自分が大きな間違いを犯したことに気付いた。罪の意識がある。命あっての物種だと思う。


大団円√ではオルロックとロズベルグとの関係が理想的、真実は闇の中。
意外と気が合うのかな?はシュール。


ロズベルグといえばギル√での薄氷の上をギリギリで渡る決断だったんじゃないか……になんか笑いました。老鼠を選んだ時点で薄氷がもたない。
オルロック√ではダンテとギルは前々から裏があると感じてたのかな〜いくら敬虔な信徒でも商売柄聖職者を全面的に信じるのはないだろうしと思ったら、ギル√でダンテが聖職者が賄賂なんてあり得ないという反応で意外でした。ギルは疑ってそうだけど、その辺りの理屈は理解出来んと言った楊に同意。
野心が先なのか、憂いが先で野心は後から付いてきたのかはいまいち分からないけど、野心で動いていたようにしか見えない。
いくらダンテが甘いとはいえ大団円√の状況でも全てを知れば報復に動く。ロズベルグが自ら明かすことはたぶんない。ダンテが今すぐ封印を解いて聖遺物を手にする可能性は低いけど、この状況でファルツォーネから何らかの要求をされたら教国は従うしかない。エミリオは全てを知っているが、継承と教国の利益、ひいては聖遺物を安寧に保管することが最優先だからファルツォーネが知らないままならそれでいい。





◇ギルバート・レッドフォード
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3組織共闘、ヨーロッパどころか世界中を揺るがす事件、世界恐慌とドル。


3ボスとニコラが歴史と経済の授業をするルート。
ギルを怒るオリヴァー、法廷でのオリヴァー、飲み過ぎて意味不明なことを口走るオリヴァー。オリヴァーの色んな顔も見られる。オリヴァーが「リリアーナ嬢」と呼ぶの好きです。
攻略制限がかかっていた理由は大団円√の入り口も兼ねていたから……?
星は移ろいやすいから誰と結ばれるかは分からないという意味なのかもしれないけど、パッケージイラストでギルにも赤い糸が絡まってたから何かあるんだと思ってた。
公式ブログで書かれていた通り、真実に一番近くて一番遠いルート。


ギルは攻略対象の中で一番というか安心出来る唯一の大人。世慣れた人物。マフィアとして当然汚いことはするが野放図ではない。『名誉ある男』のひとり。人柄にネガティブな要素がない。
本当になりゆきでリリィを保護してお互いに惹かれ合うという感じで、いつ殺されるか分からないやばさも感じなかった。
でもギルの好感度を上げる選択肢がどうにも分からず、たぶん好感度が足りなくてGOODにいった。3回ぐらい再挑戦してもGOODで、早くフルコンしたかったのと生死が気になって結局チャプタージャンプ使ってBESTを見ました。また改めて挑戦したいです。


なんというかギルは安定してかっこいいしリリィとギルがくっつく過程も穏便、3組織が手を結んで猊下もいい感じ、あとロベルトがかなりいい感じで理想的な展開なのに犠牲が……このルートは大丈夫だろうと思ってた。おまけに中途半端で、悪い意味でBESTとGOODがほとんど変わらないような。
BADはエミリオがご丁寧に星は流れたよと教えてくれる。


ファルツォーネでのカードゲームがとても可愛い。ギル可愛い。レオ可愛い。リリィとニコラの頂上対決。帰宅したら何故か自分の執務室でわいわい遊んでる→怒れるダンテ、たぶんわざと言ってるニコラ、天然なレオ、本気の可能性もあるけどからかうギル、焦るリリィ。笑った。
リリィは作中では生存確率より殺される確率の方がはるかに高いけど、お酒も強いし勝負師の匂いがする。


ストラノでの炊き出しの場面、エレナの寄付してくれる人が〜からのリー登場はびっくりした。
あの場にいた理由は別にあったから老鼠も寄付を始めたのかは分からないけど、エレナとリーは……もし普通に出会っていたらどうなっていたのかなと思う二人ではあるけど、リーがリーな以上、普通に顔見知りになってもそこからまともに関係を構築するのは……でも、新たな可能性はありだと思う。




◇隠しキャラ、大団円ルート
隠しキャラ→大団円EDの順に攻略。

隠しはあっさり攻略出来たけど、大団円EDの方は何回ニコラと爆発炎上したか分からない。カッツォトラウマ。
たぶん総合的な数値は問題なくても、Cという地点で正解を選んでもHという地点で間違っていたら隠しルートに行くか爆発炎上する。トロコン時にやり直したら、両方highにしてチャプター7から開始→大団円EDに行く選択肢であっさりいけました。

ニコラと一緒に死にすぎて、やっと突破出来て大団円EDを見た時は特に感慨が湧かなかった。最大の難所を突破した時がクライマックス。
真実を探る過程でサブキャラ含めてどのキャラも輝いてる&全員生存するルートとしては面白かったです。しかし全員揃うと戦隊物みたいな取り合わせになる。
個人的に限定版小冊子の大団円後の話を読んだらあーーとなってFDが欲しくなった。


  • 隠しキャラ

彼の心情に寄り添いつつ自分の意見は言う回答をすればOK。

ダンテとニコラとオルロック、そして隠し兼大団円と、ピオフィオーレの晩鐘はファルツォーネ家の宿命の物語か。

ブルローネを出た後の境遇に関してはファルツォーネを恨むのも無理ないけど、あの件の被害者はシルヴィオベアトリーチェ、そしてダンテで、当時の彼はそれを分かっていた。でも凄惨な環境が彼から正気を奪い、彼の中で事実を捻じ曲げさせた。
個人的にリーとかオリヴァーとか双子と違って、フルコンする過程でそこまで思い入れが持てるキャラではなく、それでこの経緯でファルツォーネ本家とブルローネ中を巻き込んだ壮大な復讐劇をやられても理解出来ない。逆恨みにしか見えない。
狂った経緯は悲劇だと思うし本人は自分が許されることはないと分かってるけど、攻略する過程で絶対に罪を許さなきゃいけないのが無理。
復讐劇自体は隠しBESTではギリギリで立ち止まる、大団円EDも自分から幕を引く。

とりあえずニコラに謝れと思った。


鍵の乙女はファルツォーネの後継者に合わせて選ばれる。でもクロエとシルヴィオは10歳も歳が離れていた。
占星術ってざっくりしてるなーというのと、エミリオは「鍵の乙女は今まで何十人と選ばれてきた」と言ったけどファルツォーネは2000年続いてるのに鍵の乙女は随分少ない。ファルツォーネの後継者と結ばれる可能性が高い女性はいつの時代も必ず生まれるわけじゃないってことなのか、封印のシステムが確立したのがここ数百年の話なのか。
ファルツォーネの正当な後継者が鍵の乙女と結ばれたら封印は解ける。聖遺物を手にすれば、イタリアのみならずキリスト教圏に対して絶大な影響力を持つことになる。ファルツォーネの正当な後継者=聖人の血を受け継ぎ、聖遺物を手にする資格を得たファルツォーネの当主。
2000年の歴史の中で、権力を求めてむりやり鍵の乙女と結ばれようとした当主がいなかったのか。それとも「結ばれる」の意味はやはり心と体のどちらも結ばれないと不可→だから聖遺物は今も封印されてる。
教国からしてみればファルツォーネの当主と鍵の乙女が本当に結ばれるのはリスクが高い。聖遺物の存在を隠したい。暴かれたくない。だけど保険は欲しい。だからこのシステムを作った。ファルツォーネの当主が野心を持てば終わり。直系が絶えたら次の直系に〜という仕組みならその時の当主を殺せばいいけど、そこらへんは触れられてない。
エミリオは教国の利益に寄り添うスタンス、でもファルツォーネの正当な後継者が聖遺物を手に入れるのは構わない。むしろ手に入れて欲しい。その方が余計な火種を生まないと思ってる。


  • 大団円ルートその他

エミリオに対するリリィの印象は正しい。
ロベルトが感動を覚えるレベルでいい方向に向かう。
マルコは殺しにくるコースじゃなくてよかった。レオは今さら揺るがないだろうと思った。レオとジュリアは何気に全ルート通して生き残ってる。
レオがダンテのことをたまに「カポ」ではなく「ダンテさん」と呼ぶのには理由がある。レオにとってダンテは恩人で光。
オリヴァーがギルのことを「ギルバート」と呼ぶのは弟ギルベルトのあだ名がギルだから。


双子とリーの会話がかわいい。頷いてるのに分かってない双子と、想定通りなリーの台詞かわいい。レオが老鼠はいつもこんな感じなのかな〜とか思ってるのもかわいい。
ニコラさん関係はホットミルクと会合の「……」が、つい裏があるんじゃないかと身構えた。この状況は歓迎してるし、途中からは確実にリリィに対する含みもないけど疑ってしまう。


リリィがエミリオから助言を受けて、私を見守り育んでくれたもの→教会とこの街と、ずっと見守ってくれたファルツォーネ?と思ったにのぐっときて、ファルツォーネが関わる話だからダンテに話す→後日、ダンテと共に屋敷でジュリアから話を聞く→エスプレッソ、ジュリアから言われてエスコート→執務室での会話がいい。
大団円でのリリィとダンテの距離感好きです。
プロローグ冒頭につながる場面も好きだなと思いました。



公式で記載されていた個別√のテーマ

  • ダンテ:必然
  • ギル:翻弄
  • 楊:籠絡
  • ニコラ:救済
  • オルロック:解放

ファルツォーネ組のテーマは+『秤にかける』。


各キャラの花