置き場

好き勝手に吐き出した感想を置く場所

灰鷹のサイケデリカ

※かなりネタバレ含みます
※やや辛口注意

後半は内容を忘れないためのメモです。



フルコン直後の感想はオルガとアリアが再会出来てよかった〜黒蝶からのキャラも救われてよかった〜。

とりあえず全員救済されただろう結末(少女ED)はあるものの、もやもやした感情が残りました。
恋愛対象となるのはルーガスだけなんだこれ。
前作の黒蝶では実質恋愛EDがないキャラもストーリーの展開上無理だなと頷ける展開だった。
でも今回は全員あれだから、ルーガスで出来るなら他のキャラも出来るよなあと思いました。ヒューは無理かもしれませんが。
この話の主人公はジェドだけど、『ルーガスとジェド』というカプを最初に作って、そこから逆算で話を作ったのかなと思ったぐらいにはルーガスと他キャラに格差を感じる。
コドリアやカラマリもメインヒーローとそれ以外のキャラでかなり差があるシナリオだったけど、悪い意味で遙か4を思い出しました。少女ED後のタイトル画面はそこまでだめ押ししなくてもいい。
遙か4、一番好きな乙女ゲーと言っても過言ではないくらい大好きな作品ですが、正直あれさえなければと今も思う。

主人公のジェドについては男装ヒロイン・短髪・見た目は女の子女の子してない。中身も一見さっぱりした性格に見えるけど実は違う。
前作主人公の紅百合と同様に幼馴染全員から思いを寄せられているが本人は無自覚。
だが天然度合いが高かった紅百合に対し、ジェドは好かれていることを自覚している。
攻略対象全員にいい顔をしているように見える場面もある。

それと、個別ルートでやってくれという展開が共通ルートである。
具体的に言うと、ルーガスに抱かれたい願望とティの一件が回避出来ない。同じく共通ルートで発生するラヴァンとのキスは選択肢でフラグ管理してるのにこの2つは強制。
フローチャート式なのでブツ切りに見れば気にならないのかもしれませんが、私は気になりました。
例えばラヴァン狙いでプレイしていた場合、ジェドはラヴァンとほぼ両思い状態でキスをしたのに、数日後にはルーガスに抱かれる夢を見て、さらに後日ルーガスと親しげに話しているティを街で目撃→なんであの子はルーガスから愛されてるの?ルーガスは私のことを好きだと言ったのにどうして?私は男装しなきゃいけないのに綺麗なお姫様を気取っててむかつく。穢れればいいのに、みたいな理由でティをとんでもない目に遭わせる。
そんなにルーガスのことが好きならラヴァンとのキスはなんだったんだ??だし、それまで友好的に接していた相手(ティ)に人が変わったように強烈な悪意を向けて~あの展開はひどすぎる。

後でジェドは激しく後悔するけど、この一連の流れはルーガスの個別ルートに入れて欲しかったです。

ドロドロな狼兄弟EDはあれはあれでありだった。
でもラヴァンとレビは血がもたらす業が……少女EDは救われてよかったなと思ったけど狼側が色々と背負ってる。狼の兄弟いいなと思ったから余計つらかった。
オルガを倒すぞ!となって、狼と鷹が手を組んで共に立ち上がる展開(ラヴァンとルーガスがそれぞれ民を鼓舞する場面)はスチルも含めてかっこよかったです。この場面のラヴァンとルーガスが本当に好きだけどむなしい。

前作と同じく今作も狭間の世界なんだと思ったらサイケデリカ。
エイプリルは目覚めた時には記憶喪失&飛び降りようとするルーガスがいた。つまり街は本当にあの事件の直後に雪で滅んだ。ルーガスもラヴァンもレビもジェドも子供の頃の思い出など現実には存在せず、彼らは成長する前に亡くなっている。
そう考えたらレビの衝動も実際には起きてないし、最初から誰も死んでないし生きてない。でも死んでる。現実じゃないけどまやかしじゃない。

奈落に落ちる理由も黒蝶とは違う。
少女EDでラヴァンが話していた母親がフランチェスカの生まれ変わりなら、ヒューがジェド達に嘘を教えた可能性もある?
獣と魔女の童話はそのままエイプリルの話。






◇ルーガス
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鷹の一族の次期当主。メインヒーロー。
実父は教会のステンドグラスを作った職人。
屋敷にも出入りしており、アリアとも面識があった。フランチェスカに利用され、アリアが魔女であることを町中に広める→アリアを殺害した他の群衆と共に教会でオルガに殺される。
ルーガスは父に代わり罪に問われ、両腕にやけどを負わされ街をさまよう。
塔にたどり着き死のうとしたところを塔の主に止められ、少しの間世話になる。
そのあとは塔の主の助言に従って教会に向かい、孤児として保護を受ける(この時の神父の声はヒュー?)。そこでティと出会い、自分より弱いものと初めて出会い守ってやらないとと思うようになる。

ある日、オルガが教会に現れて孤児の中から養子を選ぶ。ひとりだけまっすぐ睨み返してきたルーガスに目を止めたオルガはルーガスを引き取ることにするが、ルーガスは「ティも一緒だ」と条件をつける。
ティと共にオルガの養子となり当主の息子として暮らしはじめ、オルガのもとで色々と学ぶうちに、オルガのことを本当に父として尊敬するようになる。そして忠誠の証として、恩人である塔の主から貰った大切な指輪=魔石の指輪をオルガに贈る。後にその指輪がオルガが凶行に走った一因となる。

ティが瀕死に陥った件はたぶん詳細を知らないまま終わる。
個別ルートではオルガの策に従いオルガの自殺に協力、ジェドも死んだことにしてひそかに屋敷に匿う/囲う。

昔、塔を探検しようとしたジェド達がカレイドヴィアを見つけたことがあったが、実はあの場にいた4人目の少年。
黒蝶と同様にそういや俺たち幼馴染だったよな!的に描かれてたけど、狼側の3人とはあの場で偶然出会いましたという風にしか見えなかった。
全員魔石を持っていたため何が起きるか分からない→狭間にいる魔女(灰の魔女ではなくアリア?)が必死に止める。
主要キャラの中でダークサイド全開にならない稀有な人。
もちろんルーガスも抱えているものがあるし汚いことにも手を染めてるけど、どちらの血も流れていないからか、他キャラが軒並み業に囚われるなかたぶん穢れない唯一のキャラ。
少女EDでは現代の高校生に転生。




◇ラヴァン
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狼の一族の次期当主。
一番問題なさそうに見えて一番めんどくさいタイプ。何気に不憫。
魔石はペンダントにして所持。
狼の跡取りだが分け隔てなく接する。落ち着いた物腰で頭も良い。戦士としても腕が立つ。おまけに人格者と非の打ち所がないが、『理想の当主』を演じ続けている。母と自分達を捨てた父親を嫌悪している。幼い頃から父に対する憎悪と殺意を抱き続け、その反動から、母や周囲が望む完璧な当主になるのが目標であり存在意義になっている。父のようにはならない、父とは違い理想の当主になるという情念に囚われている。

ジェドが女だと知ったのはたぶんフランチェスカがジェドを引き取った直後。母は赤ん坊のジェドには笑顔を見せるが、自分には笑顔を向けてくれない。母の愛を独占するジェドのことが嫌いだったが、女なのに男として必死に生きるジェドの姿と素直な言動に考えを変える。
ジェドに負けないように頑張る、こいつがかっこいいと言ってくれるならその言葉に相応しい人間になる→純真無垢なジェドだけ真っ黒な憎悪に支配されそうになる唯一の光だった~的な思いがいつの間にか異性に対する感情に変わって、それで劣情を抱え込むようになった。
魔石に抗えたのはたぶん自制心<自分自身すら演じて騙していた。

母親の黒い部分については何も知らなかった。レビが母の命令で罪を重ねていたことにショックを受ける。
フランチェスカが裏でそんな手段を用いていたのも、レビに手を汚させたのも自分が当主として頼りないからだ、レビは自分の代わりに手を汚した、理想の当主になろうとどれだけ努力を重ねても母や周囲が望む当主にはなれないのだと、とことん自虐的に受け止める。

泥沼の狼兄弟EDと街よりもジェドを選ぶと言い切った場面が『演じること』から解放された本当の姿なのか、それすら無意識に演じている可能性もあるけど、マスカレイドや泊まる/泊まらないの場面を見た感じ、言動の端々に抑えきれない感情が出てるからそこまで重度ではないか。

個別ルートでは魔女裁判を回避するために婚約者だと宣言→形だけ夫婦になるがぎくしゃく、レビとの仲も微妙になる。
ラヴァンに避けられたことで、逆にラヴァンがどんな思いだったのかを考えるジェド。ラヴァンの為に何かしたい、ラヴァンの力になりたい→ラヴァンの闇は父親への憎しみ→父親との仲を取り持とう→塔に向かいエイプリルを説得しようとするが、逆にエイプリルから何でそこまでラヴァンの為に動くのかと訊かれて好きだと自覚。ラヴァンと向き合おうと思いなおし、ジェドは館に帰る。
エイプリルから呼び出されたラヴァンは物陰からその会話を聞いており、ラヴァンにジェドと向き合うことを促すエイプリル→告白、正式に夫婦になる。

少女EDでは現代に転生。母親から妊娠したという報告。年の離れた弟。




◇レビ
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ラヴァンの弟。
読書が趣味、血が苦手、肉が嫌い。
常に指輪を嵌めていたため、魔石の影響を強くけている。
闇は殺人衝動。黒い影=レビ。些細なことがきっかけで殺人衝動に目覚める。
嫌だという感情はあるが血を見ると止まらない。拒絶や嫌悪感と同時に人を殺すのが楽しい。興奮する。相反する感情・衝動から情緒不安定な状態にあり、殺した相手が本当に暗殺対象だったのか無関係な人間だったのか分からなくなってきている。
初めて殺人を犯した時は動揺、フランチェスカに人を殺してしまったことを告白するが、予想に反してフランチェスカはレビのことを褒める。以降、母の命令に従い狼の一族にとって不都合な人間を暗殺するようになる。
普段はろくに嬉しそうな顔をしない(愛してくれない)母が殺しをすると褒めてくれる。「あなたのおかげでラヴァンは手を汚さずに済む」と言われると、母から認められたようで嬉しかった。
たぶんレビの衝動は父からの遺伝と母から受け継いだ気質が魔石によって増大されたもの。
ラヴァンと同様に純真無垢なジェドといると心が洗われた。ジェドが人生を照らす光だった。

ジェドが女だとは気付いておらず、「以前から知っていた」と告白したラヴァンに「兄貴は自分と違って母から聞かされていたのだ、家族の中で自分だけ知らなかったのは自分が愛されていないからだ」と誤解し、ラヴァンとの間に溝ができる&ジェドのこともさりげなく避け始める→フランチェスカ亡き後の状況もあり暴走、ジェドとエルリックまで殺そうとするがジェドがなんとか止める→教会に身を寄せる。たぶん魔石についてここでレビに話す。レビ本人は「魔石に狂わされているとしても、俺が殺しを楽しむ気持ちは本物だ」とかそんな感じ。
その後ラヴァンにも真実を告白、和解。

個別ルートでは魔女として処刑されそうになったジェドを助けるため黒い影は自分だと民衆の前で暴露、「なんでも魔女のせいにして目を逸らしていただけだ」と名言を放つ。
レビの告白により魔女の件はうやむや→レビは投獄され、ラヴァンの仲介もありジェドはレビの牢獄に通うようになる→レビの追放刑が決定→ラヴァンはレビから頼まれ、ジェドにはわざと知らせなかったがジェドにバレる。どうして教えてくれなかったんだと怒るジェドはラヴァンからレビの本心を聞く→館を出てレビを追い、スノードロップが咲く野でレビを発見。一緒にいることを誓いあって終わり。





◇塔の主/ハイタカ
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本名エイプリル。
狼の前当主、アリアの兄でありフランチェスカの夫。ラヴァンとレビの父。
アリアはたぶん腹違いの妹。アリアの母は灰色の魔女。だからアリアも魔女。
途中までアリアと近親相姦関係にあるのかと思ったらそれはなかった。

エイプリルはフランチェスカのことも息子達のことも愛していた。
だがフランチェスカ達にはそれが伝わらず、また、エイプリルも妻子と真摯に向き合うことを避けていた(フランチェスカの手記を読むと、エイプリルの生い立ち・性格とは別にフランチェスカの性格にもかなり問題があるため、家族が崩壊した原因はフランチェスカにもある)。

幼少期はスモールウルフ。文字通り獣だった。傷付けるつもりはないのに周囲のものを傷つけてしまう、殺してしまう。悪意はないが加減がわからない。周囲からは化け物扱いされ、人間として見られず監禁されて育つ。
結局、狼の一族は森の奥にある塔に住んでいた灰色の魔女にエイプリルを預けて矯正しようとする。
魔女は灰鷹という名の鷹と共に暮らしており、エイプリルは自由に空を羽ばたく灰鷹に憧れを抱く。

魔女のもとで生まれて初めて穏やかな日々を過ごすが、ある日、加減を誤り灰鷹を殺してしまう。魔女はエイプリルに対して怒ることはなく、だが灰鷹の死を悼んで弔った後、もうこの塔で暮らすことは出来ないと告げる。
自分は魔女だから別の世界へ旅立なければならないと告げた魔女は、君が望むなら、君の中にある野蛮な獣の心をカレイドヴィアに封印しようと告げる。エイプリルはその言葉に頷き、魔女はカレイドヴィアに獣の心を封印すると、予言めいた言葉を残して灰鷹と同じようにエイプリルの前から姿を消す。

塔から館に戻ったエイプリルは「獣が人間になった、これなら当主として相応しい」と手のひらを返した一族に受け入れられ、狼の館で暮らし始める。
オルガと出会ったのはあの日々は本当だったのかと塔に足を伸ばした時か、魔女が消えた直後のどっちか忘れたけど、塔の前で出会って立場を超えた友人となる。
オルガとその妹フランチェスカ、エイプリルとその妹アリア、4人での付き合いが始まる。

オルガとエイプリルがそれぞれ当主となり、アリアの提案でオルガとアリア、エイプリルとフランチェスカは教会で同時に結婚式をあげる。
フランチェスカとの間に子供も生まれ順風満帆かと思いきや、フランチェスカとのすれ違いが徐々にひどくなり、あることをきっかけにフランチェスカが民衆を扇動してアリアを殺害→生まれたばかりのジェドを抱いて歩くフランチェスカを見てすぐに何が起きたか察するが、フランチェスカと向き合うことから逃げる。
その後アリアに再び会うという願望に取り憑かれたオルガを止めるためか、話をするためかは忘れたけど、塔の屋上でオルガと対峙→塔からカレイドヴィアと共に転落。
この時、オルガとエイプリルの思いに反応したカレイドヴィアがサイケデリカを作り出す。

次に目覚めた時は記憶喪失、目の前には飛び降り自殺をしようとする少年=ルーガスがいた。
少年を保護して塔内で世話をし、元気になり街に戻ると告げる彼に「これを金に代えろ」と身につけていた指輪(魔石の指輪)を渡す。
少年が立ち去り、生気を失った塔の中で生きているのか死んでいるのか、自分が存在しているのかも分からなくなっていく。
そんな状況でジェドと出会う。

ラヴァン&レビと再会してから急速に記憶が戻り、これはオルガと自分が作り出したサイケデリカだと思い出す。
偽りでも平穏ならいい。ジェドが傷付かないことが大事。ゆえにサイケデリカを壊すことを望んでいない。




◇ヒュー
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ハイタカ。灰色の魔女と共にいた鷹。幼かったエイプリルに殺される。
色んな世界を行き来でき、生前のオルガにカレイドヴィアについて吹き込んだり、自分の個別EDをアリア(過去のアリア、つまり生きている時間軸でのアリア)に物語として聞かせたり、何がしたかったのかよく分からない存在。
ある時はハク。

カレイドヴィアが死者と会わせてくれる(蘇らせてくれる)は嘘なので、オルガに嘘を言って事態を引っ掻き回したことになる。
本当に物語が見たいだけなのか、ジェドを誘導して白い蝶にするEDを見た感じエイプリルへの復讐心もあるのか?
個別ルートは魔女EDまで見ると寒気がする。アリアの前にも姿を現していた。

同じく旅人的な存在であるロレンスとエルリックとウサギが現代に転生したので、ヒューもいつか生まれ変われるのかもしれない。
ちなみにロレンスはナツキとしての記憶があった。館であった出来事も覚えている。
ジェドにカレイドヴィア探しを依頼したのはロレンスだけど、街がサイケデリカになる前からヒューが糸を引いていたならロレンスがジェドにカレイドヴィア探しを依頼をしたのもヒューがそう仕向けたのか。
ロレンスはジェドから「珍しい旅人」の話を聞いた時、その人物がこの世界の主ではないかと言っていた。




◇ジェド/エアル
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オルガとアリアの娘。
死の間際アリアがフランチェスカに託す。フランチェスカはジェドと名付けて育てる。
エアルはアリアがつけた本当の名前。たぶん作中ではルーガスにだけ教えた(共通ルート内のイベントで)。
アリアにそっくりだが金髪のカツラを被った時はフランチェスカに似ている。

アリアがエアルと名付けた理由は庭に迷い込んだジェドと出会ったから。
つまりタイムパラドックス。でも過去のアリアは現実だから、単純に時空を超えただけじゃない話になる。
アリアは千里眼でジェドの正体やこれから起きることをうすうす察していた。
あそこまで未来を予測していたなら、フランチェスカを止めるために何かしら行動出来たんじゃないかと思いました。
アリアがオルガと再会した場所は本物のサイケデリカ?

フランチェスカがジェドにかけられていたスノードロップのネックレス(アリアの形見でオルガがアリアに贈った物。中の宝石は4人が友情の証として分け合ったカレイドヴィアの魔石)を壊した際に、カケラが当時生まれたばかりの赤子だったジェドの右目に刺さる→魔女の証である右目と同化。
ルートによっては、カレイドヴィアをもとに戻してサイケデリカを終わらせるにはジェドの死が条件であるとヒューが明かす。

少女EDでは現代の高校生に転生、アイの友人。顔が前世より地味。




フランチェスカ
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狼の一族の現当主。ラヴァンとレビの母でありジェドにとっても育ての母。
ジェドの本名と魔女であるということを知っていた唯一の人物(塔の主も同居生活を経て知るが、エアルという名前は知らない)。

実は鷹の一族出身でオルガの妹。
幼い頃は両親からあまり優しくしてもらえなかった。兄だけが理解者で友人。ゆえに極度のブラコンと化す。
兄と同じ理想を抱き、兄の理想を実現するため生きることを誓う=兄に依存する。
兄を理解出来るのは自分だけだと自負。兄と自分以外の存在には価値がなく、エイプリルとアリアのこともどうでもよかったが、兄が彼らのことを友人だと言うなら、自分も彼らと友人になるしかないと『親友』を演じ続ける。
アリアが家族しか知らない秘密を打ち明けた時は、あまりに無防備なアリアに呆れていた。

実際にはアリアのことを本当に親友と思い、エイプリルにも惹かれていたが「兄以外の存在に心惹かれるはずがない」と自ら否定していた。
そうやって自分の気持ちを否定するうちに、エイプリルとの間に微妙な溝が出来る。
結婚後もそれは変わらず、もともと自由に憧れる気質で妊娠中でも街にふらふらと出かけていく夫に内心では苛立ちを募らせるが、エイプリルの前では物分かりのいい妻を演じていた。
おそらくエイプリルはフランチェスカが弱さをさらけ出し、わがままをぶつけてくれるのを待っていた。
だがエイプリルも生い立ちから家族とどう接するべきか分からない&本当の自分をさらけ出せない&当たり障りのない対応しかせず、フランチェスカもエイプリルも相手のことを愛しているのにすれ違う。

そんなすれ違いを重ねるうちに、フランチェスカはエイプリルに心を許している(本心ではオルガよりもエイプリルのことを愛している、オルガではなく今はエイプリルと狼の家を家族だと思っていること)をますます否定するようになり、「結婚したのは兄の理想のためだ。兄の理想は私の理想。私は兄の同志で唯一の理解者だから、理想のために狼の妻を演じているだけだ」と思い込むようになる。
だが、アリアが妊娠したことでオルガが恋する男の顔をしていることに気付く。
現実を突きつけられたフランチェスカアイデンティティが崩壊→暴走。アリアは自分から愛する者を奪っていく、オルガもエイプリルもアリアに奪われたと逆恨みをし、アリアさえいなければ愛する人を奪われることはなかったと思い込む。

ここでの『崩壊』は、兄の理想は自分の理想、兄の理解者であり同志という崇高な生き方をしているという自負が崩れる。
フランチェスカはただ兄のことが好きだった&兄に愛されたかった。本当は理想なんかどうでもよくて、兄に好かれたいから自分も同じ理想を抱いているふりをした。
つまり自分は他の馬鹿な人間と同じく低レベルな存在だった→エイプリルやアリアのように、兄と並び立つ特別な存在ではなかったと気付く。
客観的に見ればきっかけがなんであれオルガの理想を信じた気持ちは本物だし、オルガ達はフランチェスカのことを親友だと思ってる。フランチェスカがひとりで曲解して闇を抱え込んでいる状態。

アリアを殺そうとするが自分が直接手を下すことは出来ない。そんなことをすればオルガとエイプリルからいよいよ嫌われてしまう。
だから昔から街に伝わる魔女の噂を他人を使って利用することを思いつき、アリアと面識があったステンドグラス職人の弱みにつけこんで「アリアが魔女である」という噂が広がるよう仕向ける(職人の息子=ルーガスが聞いた「私は魔女よ」は庭に迷い込んだジェドに対してアリアが言った台詞。)。
さらにフランチェスカは、アリアを確実に殺すために事前にオルガを呼び出し、愛する人スノードロップを贈ると幸せになれるとか無事に出産出来るおまじないとかそんな嘘を教えて、屋敷にオルガ不在の状況を作り上げる。

思惑通り疑心暗鬼に陥った民衆の一部がオルガの屋敷を襲撃、火を放つ。
フランチェスカは瀕死のアリアを前に勝ち誇るが、アリアは最期まで恨みを抱かず、逆にフランチェスカにエアルと街の未来を託す。
フランチェスカはアリアの亡骸と共に焼け落ちる屋敷から赤子を抱いて立ち去る。
その際に偶然エイプリルと遭遇、エイプリルは妻の様子と街の空気に妻が関わっているのだとすぐに察するが、エイプリルは普段通りに接して別れる。
そんなエイプリルにフランチェスカは「妹を殺してもあの人は私に向き合ってくれない」と絶望する。

望み通りアリアは消えたのにオルガもエイプリルも自分の元には帰ってこない。
この時のオルガはすでにサイケデリカに取り憑かれて狂い始めている。エイプリルも消息を絶った後だから街が滅ぶ寸前?
愛する者を全てなくし、エアルを見てフランチェスカはそれまで否定していた自分の本心に気付く。
だが全てを失った後に気付いても遅く、アリアから託されたものと、オルガが掲げて4人で叶えようと言っていた理想のために生きると決断する。

ジェドにとっては『いい母』だが、息子達にとっては支配者。
フランチェスカの情念と、狼の息子の証である魔石がラヴァンとレビが闇を抱え込む要因となった。
最後は断片的に記憶を取り戻したが狂ってる状態のオルガに扇動された民衆によって魔女として殺される。
兄と夫に対してもそうだけど、フランチェスカは愛されることを求めているわりに自分からは愛そうとしない。
死の間際に息子達に向けたものも愛情ではなく、ああはなるなと言ったのに父親に似てしまった息子達への乾いた哀れみに見えた。
アリアを殺した時もその後も魔石は身につけていないため、おそらく魔石の影響ではなく全て自分の判断でやった。
街の住人で唯一過去のことを覚えている。