置き場

好き勝手に吐き出した感想を置く場所

源氏恋絵巻

葵の君→明石の君→朧月夜の君→紫の君→六条の君→常盤→夕顔の君

※ネタバレ含みます

LIKE: 葵の君




最後のロゼゲー。
ロゼゲーに対するイメージが板チョコのような腹筋とPCを破壊するバグあたりで止まっていたので、第一印象はロゼっぽくないでした。
スクウォはあーこんな感じだった!と思ったけど、源氏は文章もスチルも立ち絵も激しくない。
共通も短い。あっさり個別ルートに入る作り。登場人物も特に意外性はなかった。



◇葵の君
性格も見た目も好きなタイプ、特に性格があー好き!好きなんだよ!というタイプだった。
朧月夜から嫌味を言われて落ち込むところなんか大好きです。有能なのに不器用で下手くそなキャラ本当に好き。
おまけに声も好きなタイプの低音石川、光とは辛辣なやり取りを楽しんでいたという関係、これだけ条件が揃っていたら自然と萌えるのに話が進むにつれて微妙。
つまらないわけじゃないけど淡々と終わった。
曲水の宴まではこれからどうなるんだ?というワクワク感があった。
「抱くぞ」→「だ、だだ抱く…」→「抱く」は爆笑しました。

BADの愛した女を売って栄耀栄華を極める黒さも結構好き。
でもあっさり。個人的に墓前での紫の告白より、ダークサイドに堕ちて栄華を極めた葵の姿が見たかったです。
駆け落ちの方は本当に駆け落ち。
何気に全てを捨てて恋に走るオチはこのBADだけなんですよね。

千影に関しては何も明かされないまま終わる。
でも隠す必要があるのかというぐらい分かりやすかった。開始早々に分かる。



◇明石の君
本当にいい人だった。
逆に珍しいタイプのキャラかもしれない。でも強い。たぶん晴明と並ぶ最強キャラ。
月光五君子の中で千景の正体を打ち明けられた唯一の人。
だけど千影本人は知らないまま終わる。ほぼ種明かししていたBADも分かってる明石と分からないまま終わる千影。
紫が意外と面白いキャラで俄然攻略が楽しみになりました。
BESTとGOODどっちがどっちか忘れたけど、片方ではかろうじて貴公子の顔を保っていたのにもう片方では本音漏れすぎで面白い。

葵と夕顔はあれだけど藤壺と紫のあれはちょっと腐ってた&明石は全方位にフラグを立てる凄い男だと思います。



◇朧月夜
遊びの恋愛は出来るが本気の恋が分からない色男。
BADは正室になるが愛がないパターンと、愛はあるが側室になるパターン。
光(千影)との婚約を自分から帝に願い出ながら、結婚したらあっさり放置する下衆さ好きです。
そんな冷たい一面があると同時にいい人でもある。
女好きだし軽いは軽いけど毒のあるキャラではない。
他のルートや光との会話を見ても、敵意を込めて嫌味らしい嫌味を言ったのは葵に対してだけな気がする。

あなたは愛を分かってない、誰かを本気で愛せる人間になるべき〜上流貴族の結婚はそんなものなんだろうけど、あなたはそんな人生が送りたいの?と千影に言われて、「じゃあ、今さらどうしろって言うんだよ」と答える場面が好きです。
今までの生き方を否定されて、思わず漏れたからっぽの本音という感じがした。
高貴な身分に生まれて才覚もあって、なんでも器用にこなせるから何事にも本気になれない・本気になりたくない。恵まれているがゆえに人生を縛られている。生きることを諦めている。
持つものゆえの諦めと虚しさを抱えているという点で、朧月夜と葵と光は似ている。
葵は優等生的に受け入れているけど割り切れないものがあり、だから葵√で朧月夜から「それってつまらない生き方ですね」とか言われた時には落ち込むし、身近にいる夕顔や女房達は葵が昔から無理をして生きてきたことを知っている。
六条はこの諦めと虚しさを自力で乗り越えた。

光は朧月夜との会話を見る限りばればれだった。
作中であれだけ完璧と称されていたので、光が五君子とどんなやり取りをしていたのか興味があったけど素直すぎー!
藤壺への片思いも五君子に興味がないのも隠す気がない。



◇紫の君
個別入った直後に告白するキャラ。

千影に一目ぼれしてどのルートでも片思い、BADが普通にGOODで唯一後日談あり。そして言葉通り千年先でも千影と出会ってまた彼女に恋をする。
常盤を攻略するまではこれでもかというぐらいメインヒーローしてるメインヒーローだなと思いました。
常盤さんを見た後だとなんとも言えない。
そしてこのルートでも六条が引っ掻き回す。
最強の男を決めるために五君子と紫と常盤で薫物勝負。結局うやむやになるけど、ここで紫が披露するはずだった練香は後に分かる。

ぶっちゃけ藤壺の魅力が全く分からない。
悪い人ではないけど、宮中の誰もが憧れて恋する男と言われても理解出来ない。
あと、藤壺と光と紫は容姿を褒め称える描写が度々出てくるけど他キャラと同じにしか見えない。場合によっては他キャラの方がイケメンに見える。
内側から出る神々しい光とか、見つめられたらそれだけで夢中になってしまう綺麗な顔とか、こんな綺麗な顔が近くにあったらドキドキするに決まってるじゃないとか、千影がそんなことを思うたびにそうか??と思った。



◇六条の君
BADがBADじゃない人その2。とはいえ片方は普通にBAD。
嗜虐者らしさを感じたのは曲水の宴で首を絞められた時ぐらいだったけど、仏像と戦うという意外な展開がある。
晴明vs六条もこのルートだったっけ。
仏像戦での「く……っ、怪我をするんじゃないよ!!」が面白すぎて何回も見直しました。

小さくなった六条と千影にお菓子を渡す葵。
たぶんこのルートだったと思いますが、BESTで「君は今、幸せか」と尋ねる葵がなんかすごく好きです。



◇常盤
話は一番面白かった。
千影の中にある光との出会いは常盤の記憶が形を変えて千影の中に根付いたもの?もしくは全て偽物の記憶?

BADの藤壺が人間らしかったです。
はからずも光を食う状態になった千影に対して「生きたいと思うのは当たり前だ、光も君の幸せを望んでいる」と寛容で大人な見解を示した藤壺が、「いなくなりたい」を選んだだけで態度を一変させる。
「光を喰らってでも生にしがみついているくせに消えたいと言う、そんなことは許せない」と感情むき出しで千影を殺そうとする。BADだけど藤壺というキャラに初めて納得出来ました。
フルコン後に恋絵巻を見たら、藤壺のエゴ、傲慢さがより分かった。暴走した光と常盤よりもたちが悪い。

月光五君子に正体を明かす場面で、もう彼らの記憶から消えているかもしれないと不安を覚える千景→葵が覚えていることにほっとしたところと、入れ替わりの件を聞いてあっさり受け止める葵があーー!!本当に他キャラルートで見ると葵ちゃんかなり萌える何かがあって困る。
五君子の中で本当に光のことを愛して通っていた奴はいない。だからそんなに気にしなくていい、次のいい相手を見つけないとな〜とさっさと切り替える彼らに、つっこみよりも呆然とする光と千影が面白かったです。



◇夕顔の君
成長する。
途中から葵は兄貴か父親か。
他の五君子&紫とは対照的なルートだなと思いました。
千影と光が入れ替わるのではなく夕顔と藤壺が入れ替わる。
そうだよな〜このパターンもありだよなと本当に思いました。光と千影が入れ替わるよりすっきりした。

藤壺はどのルートでも自分から動こうとしない。
帝の命令と紫の件でがんじがらめなのは分かるけど、光が須磨に押しかけても動こうとはしなかった。そんな藤壺がこれだけお膳立てされてやっと動いた。

各キャラの終帖では「栄華の花として光の中で生きていく、花が散った後もあなたと共に」とか「時が経てばこの恋も私達の時代もいつかは消える、でも過ぎ行く時間の中に少しでも引っかき傷を残したい」とか、共に掴んだ栄耀栄華を生きて、自分達が死んだ後もこの栄華の時代を残したい・自然の流れとして全てが朽ちて滅んだ後も、時代の中で刻んだものは永遠に生きていくという風に描かれていると感じたけど、夕顔は栄華を捨てた。
自分の命と千影と生きる道、両方欲しいから他キャラとは違う選択になった。
晴明の言葉を借りるなら夕顔は自ら物語の登場人物を降りた。
でも惟にも幸せになる資格があって主人公になれるように、物語を決めるのも登場人物を決めるのも自分自身。
だけど初恋の人絡みで惟が言った「望んでいいのは光の宮のような人だけ。惟みたいな凡人はそういうのを望む資格すらないんだよ」という台詞も事実だと思う。

そういえば葵の手引きで夕顔の邸に行ったことを常盤はなんで知ってたんだろう。
さくらか惟が知らせた?ラストで葵が常盤のもとを訪ねてるから葵と繋がっていた?
しかしこのルートの葵を見ると、個別BADであっさり千影を裏切った奴と同一人物とは思えない。話せば分かる人物ゆえに解せん。

紫の後日談、常盤√、恋絵巻をまとめると、光と常盤が動く→光を心配した惟が藤壺に文を送る→光の動きを察知した藤壺がこのままじゃ光が死ぬと晴明に常盤の術を妨害するよう依頼→晴明が介入したことにより術が失敗、千影が予期せぬ形で誕生→陰陽の理で喰うか喰われるかのバランスになる。