置き場

好き勝手に吐き出した感想を置く場所

大正×対称アリス all in one

雑感

 


ネタ自体はそう珍しいものではないと思いました。洋画か、映画で似たような話を見たことがあります。でも完成されたストーリーで、ep1から順にやらなければならない必然性も納得だった。大正デモクラシーとかけたのはよくわからない。
声優陣の演技もよかったです。でもいくらシナリオと演技が凄いなと思ってもキャラに愛着は湧かないし萌えも燃えも特に感じませんでした。単純なキャラゲー、萌えればOKな作品じゃないから作品としての完成度は本当に高いと思います。
冒頭から夢オチかと何となく分かるわけで、そこから鏡の国に飛び込むけど明らかにあれな世界だと分かる。シンデレラはかろうじて乙女ゲーだなと感じたけど、赤ずきんであーとなって、かぐや以降はあー。
夢を夢と自覚してるなら、彼らはあの中で一生を終えていずれは人格が消滅する。
現実のアリステアが寿命を迎えれば彼らも消えるだろうけど、結局どの『ありす』も『有栖百合花』がアリステアの中に作った夢・妄想であり、アリステアの一部で、アリステアと同一人物。
全て百合花が望んだ通りのハッピーエンドになったけどアリステアは本当にそれでいいのか?
百合花は好きな男の為なら何でもする人間で、好きな男にしか興味がない。そして、好きな男が望んだ通りの『有栖百合花』を演じる。
『自身(自信)がない』という言葉が何度か出てきた覚えがあるけど、有栖百合花には本当に自身があるのか?百合花という存在は強烈な自我があるのに、「王子様を救いたい」という一点以外の感情というか欲求というか、判断基準・理性、彼女を支配するプリンシプルみたいなものが見えない。
あの夏に百合花は『アリス』を通して『有栖百合花』を作った。でもそれは本当に『有栖百合花』なのか。
グレーテルの一件でガラスを割りまくったとか、たぶんアリステアなら別の人格を作り出してその人格がやったと思う。でも百合花は百合花のままやった。有栖百合花という人間は確かに確立されてる。でも『有栖百合花』はフワフワしてる。
エピローグのBADが『百合花=女王』と『ありす=ポーン』の立場が逆転して、百合花はプロモーションしたありすに討ち取られる。でもこれは百合花にとってはGOODと同じ。ありすが百合花になったし、失敗は失敗でも「王子様を救いたい」という望みは叶えた。
だけど王子様自身がそれを救いと取るのかは二の次。有栖百合花はフワフワしてるけど、一貫して自分の願望>>王子様の意思。好きな男が望む姿をとことん演じることによって、逆に男を支配して自分の物にしてる。でも相手が望む姿を演じているから、彼女が何者なのかはっきりと分からない。